【決算発表】モーターの大手 日本電産【2022年3月期】
あの有名な永守会長のCEO復帰とNidecへの社名変更で
ニュースをにぎわす日本電産。
その2022年3月期の決算が発表されましたので見ていきましょう。
※実際に投資をする際は、自己責任・自己判断でお願いします。
記事の内容
・会社概要
・決算の内容
・各事業の状況
・今後の予想
それでは日本電産の決算を見ていきましょう。
会社概要 日本電産ってどんな会社?
日本電産は日本でも有数の高い時価総額を誇るモーターの大手メーカーです。
会長の永守重信氏を知っている人も多いのではないでしょうか。
創業は1973年で、現在の永守会長が京都で創業しました。
当時は社員4人と小さなプレハブだけでした。
その後会社は発展を遂げ、1988年に上場、
現在は東証プライム市場に所属しています。
日本電産の事業は主にHDDで使われる精密小型モーターの事業、
車のモーターやギアなどを扱う車載事業、
家電・商業・産業用の事業、検査装置など機器装置の事業、
その他いくつかの事業から構成されています。
これらの多岐にわたる事業により売上は2兆円弱。
現在も積極的なM&Aで事業を拡大しています。
決算の内容
今期の業績は、売上高1兆9182億円(前年比+18.5%)、
営業利益1715億円(前年比+7.2%)、純利益1369億円(前年比+12.2%)となりました。
今期は売上、営業収益、純利益の全てで過去最高を記録しています。
各事業の状況
それでは各事業セグメントの状況を見ていきましょう。
〇精密小型モーター
〇車載
〇家電・商業・産業用
〇機器装置
精密小型モーター事業の状況
精密小型モーター事業は売上高の22%を占める事業です。
今期の売上高は4249億円(前年比-4.2%)、営業利益は424億円(前年比-38.6%)でした。
HDD向けのモーターが減少しましたが、
そのほかは新規需要を取り込むことに成功しています。
原価低減の効果はあったものの事業としては減収となっています。
今後はHDD向けからインドや中国向けに二輪や小型EV向けに
事業を転換することを目指しています。
また、HDDで培った技術をもとに世界最小・最薄級の新製品を開発し
新たな需要取り組みに取り組んでいくとのことです。
車載事業の状況
車載事業は売上高の22%を占める事業です。
今期の売上高は4176億円(前年比+16.6%)、営業利益は107億円(前年比-45.3%)でした。
事業は回復基調にありますが、顧客の電子部品の影響、構造改革投資、
E-Axleの開発費用、原価の改善によってこのような実績となりました。
今後は捨てランティス合弁によるE-Axleの量産を進め、
車載NO.1のハード実現を目指していくということです。
また、中国EV業界の顧客を大手2社から大手5社に広げていく予定です。
家電・商業・産業用事業の状況
家電・商業・産業用の事業は売上高の41%を占める事業です。
今期の売上高は7866億円(前年比+30.7%)、営業利益は782億円(前年比+47.4%)でした。
空調機器向けのモーターや搬送ロボットのモーターやギアが好調で
増収となっています。
今後は省エネ、高効率、高付加価値の製品で需要を取り込んでいくとのことです。
機器装置事業の状況
機器装置事業は売上高の11%を占める事業です。
今期の売上高は2156億円(前年比+43.2%)、営業利益は160億円(前年比+60.6%)でした。
半導体検査装置やプレス機、減速機において増収でした。
また、工作機械事業への参入も売上の増加に寄与しています。
今後の予想
2023年2月期の会社予想業績は、売上高2兆1000億円(今期+9.5%)、
営業利益2100億円(今期+22.4%)、
純利益1650億円(今期+20.6%)です。
設備投資と研究開発、M&Aによって事業の成長を図っていくことが
新中期戦略目標VISION2025の中で説明されています。
また、各事業の取り組みは既に書いた各事業の状況でご確認ください。
以上となります。