【決算発表2022年2月期】しまむら【低価格ファッション】
しまむらの決算発表がありました。
かつてはユニクロのライバルだった低価格ファッションの会社ですが、
現在はどのような環境にあるのでしょうか?
※実際に投資をする際は、自己責任・自己判断でお願いします。
記事の内容
・会社概要
・決算の内容
・各事業の状況
・今後の予想
それではしまむらの決算を見ていきましょう。
会社概要 しまむらってどんな会社?
低価格ファッションの店舗を2000店以上展開する会社です。
元々は1953年に島村呉服店として埼玉県で創業、
1988年に東証二部上場、現在は東証プライムに上場する会社です。
総合衣料品のしまむら以外に
ヤングカジュアルのアベイル、ベビー・子供用品のバースデイ、雑貨のシャンブル、
靴のディバロなどファッションを中心に事業を拡大しています。
かつてはユニクロと双璧をなすファストファッションの雄で、
現在は売上6000億円近い売上を誇る会社です。
決算の内容
今期の業績は、売上高5836億円(前年比+7.6%)、
営業利益494億円(前年比+30%)、純利益354億円(前年比+35.4%)でした。
今年度は緊急事態宣言や蔓延防止措置によって外出が減少し、
店舗での販売は低調だったとのことですが、
しまむらは新型コロナによる業績の落ち込みが大きかったため、
その分大きく回復し、今期はコロナ前を越える水準まで復活しました。
各事業の状況
しまむらの事業セグメントは以下のようになっています。
〇主力3事業
・しまむら
・アベイル
・バースデイ
〇その他
・シャンブル
・ディバロ
・思夢楽(台湾事業)
それでは各事業の状況を見ていきましょう。
しまむら事業の状況
しまむら事業は売上高の75%を占める主力事業です。
今期の売上高は4401億円(前年比+6.8%)、営業利益率は10.0%でした。
しまむではブランドの強化に取り組んでおり、自社開発商品(PB)、
サプライヤーとの共同開発商品(JB)、エコ素材を使用した商品(FIBER)の比率は
29.4%まで上昇しました。特にJBが好調で売上が大きく上昇しているとのことです。
また、インフルエンサーとの企画にも力を入れており、
このような動画広告も今年度は31本配信(前年比+22本)しています。
アベイル事業の状況
アベイル事業は売上高の9.3%を占める事業です。
今期の売上高は544億円(前年比+10.0%)、営業利益率は6.4%でした。
こちらもしまむら事業と同様にサプライヤーとの共同開発商品(JB)が好調です。
今期は「CHIP CLIP」「SUREVE」「Rag Out」の3ブランドを確立しました。
また、インテリア・生活雑貨の売り場拡大やキャラクター商品の拡充にも
力をいれています。
バースデイ事業の状況
バースデイ事業は売上高の11.9%を占める主力事業です。
今期の売上高は695億円(前年比+10.9%)、営業利益率は2.8%となり、
黒字化を達成しました。
こちらの事業もJBとキャラクター商品の拡充に力を入れるとともに、
入学卒業シーズンやクリスマスなど非日常をターゲットにした
商品を拡充しています。
また、SNS販促も順調でインスタグラムのフォロワーは
国内最多の58万人を誇っています。
その他国内事業(シャンブル、ディバロ、思夢楽)の状況
シャンブル、ディバロ、思夢楽(台湾事業)はこれまでの3事業と比べて
事業規模が小さく、決算資料の中でもあまり触れられていませんでした。
シャンブルの売上高は前年比+13%と全ての事業の中で最も大きな成長でしたが、
今後の予想
2023年2月期の会社予想業績は、売上高6066億円(今期+3.9%)、
営業利益521億円(今期+5.3%)となっています。
事業別では、しまむら事業は2%、アベイル、バースデイ、シャンブルの3事業は
4%以上の成長を予測しています。また、ディバロ事業はリスタートのため今期並み、
思夢楽(台湾)事業はロックダウンなどにより前期大幅減少しているため
時期は大きく売上が上昇する予測となっています。
以上となります。