【難しくない個別株】航空業界の問題点【日経225/JPX日経400】
個別株に投資してみたいけれど、どの企業を選んだらいいかわからない、財務諸表を読むのは難しいという方も多いのではないでしょうか?そこで、日本株の代表的なインデックスの日経225とJPX日経400から、今回は航空業界を選んで解説しています。個別株選びの参考に使ってみてください。
※実際に投資をする際は、自己責任・自己判断でお願いします。
記事の内容
・航空業界の企業
・航空業界に投資することの問題点3つ
・航空業界の今後
今回はコロナウイルスで大打撃を受けている空運業界について、コロナ後を見据えて解説します。
航空業界の企業
日経225およびJPX400に入っているのはJALとANAに2社だけです。
この2社以外にLCCがありますが、その多くはこの2社もしくは海外の航空会社の傘下の企業です。
航空業界に投資することの問題点3つ
問題点① コロナの影響
これは言うまでもないことですが、現在コロナウイルスの影響で移動に制限がかかり、世界中の航空会社で経営危機が多発しています。
徐々に制限は解除されてきていますが、航空会社の赤字が解消されるのにはまだ時間がかかるでしょう。
問題点② 利益率が低く成長性がない
航空業界の業績は元々よくありません。
インデックス投資の方が高い収益を得られるでしょう。
日本航空(JAL)とANAの過去10年の純利益とROEは以下の通りです。
JALの平均ROEは22.2%で、東証一部平均の10%より高いですが、純利益は横ばいです。また、最近はROEも低下傾向にあります。
ANAの純利益は成長していますが、ROEは7.4%しかありません。
問題点③ 高コスト体質
航空機を購入するのには非常に多くの資金が必要です。
また、飛ばすのにも多くのコストがかかります。
利益率の高い効率的な経営をするのが難しくなります。
今回のように一時的であっても収入が途絶えると急激に経営危機に陥ってしまいます。
☆影響はリース業界にも…
最近では航空機を購入せずリースで使用しています。
このため、航空業界へのダメージがリースを中心とした金融業界にも波及しました。
航空業界の今後
① コロナ後に復活するか?
短期的には回復するでしょう。
でも、長期の投資はおすすめできません。
航空業界が経営危機に陥ったのはコロナ禍の影響もありますが、
高コスト体質も原因の一つです。
元のコストが低ければ売り上げゼロでも大きな赤字は出ません。
② ANAの出向は良いニュース!?
ANAの出向がかなり話題になりましたね。
ネガティブにとらえられますが、将来のANAにとってはプラスになると思います。
繰り返しになりますが、今のビジネスモデルでは利益率は上がらず、再び人の移動に制限がかかれば業績は再び低迷します。
出向して異業種を経験した人たちがANAに戻って会社の中枢を担うようになったとき、旧来の航空業界やLCCとも異なる画期的な事業が生まれるのではと期待しています。
航空業界についてのまとめ
記事のポイントをまとめます。
・航空業界の問題点は3つ
・1つ目は、コロナウイルスによって経営危機に直面している。
・2つ目は、もともと利益率が高くないこと
・3つ目は、高コスト体質であること
・航空業界に必要なのは高コストの体質を抜け出すことで、それには新しいビジネスを生み出す必要がある。
今回は以上になります。
業界を知ることと合わせて、株を安く買うことも収益を得るには必要です。
株価と収益の計算法はこちらの記事にまとめてありますので、あわせてご覧ください。