オフィス系リートの見通し
不動産に投資するリート!
その中でもオフィスリートの見通しについて解説します。
※実際に投資をする際は、自己責任・自己判断でお願いします。
記事の内容
・オフィス系リートの価格
・オフィスの状況
・オフィス系リートの見通し
株価に対して回復の遅れているリートの見通しについて
解説していきます。
東証リート指数とTOPIXの比較
コロナショックの後、株価は年末にかけて急上昇しました。
これに対して、利回りの高さから日本で人気だったリートはどうか?
いまだにコロナ前の水準まで回復せずにいます。
まず、東証リート指数とTOPIX(株価)を比べてみましょう。
(SBI証券より引用)
TOPIXはコロナショックによる下落前の値を約10%上回っています。
これに対して、東証リート指数は80%ほどまでしか回復していません。
今、リートは割安なのでしょうか?
それとも、もう投資すべきでない物になってしまったのでしょうか?
リートといっても種類によって状況は異なります。
このため、今回はオフィスに投資するリートの見通しについて
解説していきます。
オフィス系リートの価格
オフィス系リートの投資口価格の推移を見ていきましょう。
リートの中でも最も歴史のある日本ビルファンド【8951】と
東証リート指数を比べてみました。
夏頃までは同じような動きでしたが、
その後は日本ビルファンドの価格が下落しています。
リートの価格が回復しない理由の1つはオフィス系リートの
不振にあるようです。
ではオフィスの市場では何が起こっているのでしょうか?
オフィスの状況
オフィスの状況についてみていきましょう。
空室率や賃料といったマーケット情報は
三鬼商事のサイトから確認することができます。
これを見ると、東京都心の空室率が上昇し、
賃料が下落していることがわかります。
これは一般的なオフィスの状況でした。
では、リートの保有する物件ではどうでしょうか?
公表されているデータは11月末までのものですが、
稼働率はほぼ99%を維持しています。
以上の結果から、オフィスの市況は悪化傾向にありますが、
リートの物件にはその影響はまだ及んでいないようです。
今後の見通し
現在の状況を見る限り、オフィス系リートの経営状況は悪くありません。
しかし、空室率や賃料の動向には注意が必要です。
今後、オフィスの空室率が上昇していけば
リートが保有するような優良な不動産であっても
空室率は上昇することでしょう。
一度、オフィスの景気が悪くなると、数年は続くといわれています。
オフィスの空室率が上昇し続けるのか、それとも回復するのか。
現在は新型コロナの感染者数も急増しています。
このことは実体経済にも株式市場にも悪影響を与えるでしょう。
このため、投資の判断はコロナが少し落ち着くまで待ってからでも
いいのではないかと思います。