kei blog 0722

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【注目の成長企業】12/22上場のウェルスナビ【ロボアド】

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ロボアドバイザーで話題のウェルスナビが12/22に上場しました。

手数料が高くて問題だと指摘されることもありますが・・・。

 

ウェルスナビのサービスを使ったり、ウェルスナビの株を買うのはどうなのか?

考えていきたいと思います。

 

※実際に投資する場合は、自己責任・自己判断で。

 

記事の内容

まずは結論からですが、本ブログからの提案は以下の2つです。

 

・ロボアドバイザーは使うべきではない

・ウェルスナビ株を買う場合は数年単位の長期投資で

 

ロボアドバイザーを使うべきでない理由

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まずは、ロボアドバイザーを使うべきでない理由からです。

 

・あまりメリットがない

・手数料が高い

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

あまりメリットがない

 

ロボアドバイザーの投資方法については公開されています。

 

WealthNavi_WhitePaper.pdf

 

ポイントをまとめると以下のようになります。

 

・信頼性の高いETFを使って運用

ノーベル賞を受賞したCAPM理論に基づいて運用

・顧客のリスク許容度に応じてポートフォリオを作成

 

この内容について特に異論はありません。

とても全うだと思いますが・・・

 

個人投資家でも簡単にできることしかやっていません。

 

使っているETF

 

まず、ウェルスナビで使用しているETFは公開されていて

以下の7つです。

 

VTI、VEA、VWO、AGG、TIP、GLD、IYR

 

ティッカーだと意味不明ですが、内容は以下の通りです。

 

VTI:米国株インデックス

VEA:先進国株インデックス

VWO:新興国株インデックス、

AGG:米国債券(長期)

TIP:米国債券(短期)

GLD:金

IYR:不動産

 

現在では米国ETFを買うことは国内株式を買うのと同じぐらい簡単ですので、

自分で買えばいいのではと思います。

 

また、同じようなETFは日本の株式市場でも買う事ができます。

以下に信託報酬の低いETFを例を挙げてみます。

 

米国株インデックス:1547(S&P500)

先進国株インデックス:2559(MSCI All Country World Index)

新興国株インデックス:1681(MSCI エマージング・マーケット・インデックス)

米国債券(長期):1486(米国債、7-10年)

米国債券(短期):2476(米国債、1-3年)

金:1540(純金上場信託、現物国内保管型)

不動産:1659(米国リート)

 

このように、情報が公開されているので、自分好みで選ぶこともできてしまいます。

 

CAPM理論の効果は限定的

 

CAPM理論はリスクとリターンを予測して

最適なポートフォリオを組むための理論です。

 

投資をするときには知っておくべき知識だと思いますが、

コロナショックのような株価の暴落には対応できません。

(理論上、すべての銘柄が同時に暴落することがありえない。)

 

考えるよりもチャートを見た方が早いので、

ウェルスナビで使われているETFの1年のチャートを示します。

 

※チャートすべてSBI証券より引用

SBI証券|株・FX・投資信託・確定拠出年金・NISA (sbisec.co.jp)

 

 

 VTI

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VEA

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VWO

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AGG

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TIP

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GLD

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IYR

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どの銘柄も3月に暴落しているのがわかると思います。

CAPM理論では、このような全てが同時に暴落するという

異常事態は想定できませんので、対応することもできません。

 

今回のコロナショックでは各国の中央銀行が必死に対応して株価下落を防いでいるので

これらのETFを使っていればポートフォリオはそのままでよかったでしょう。


手数料が高い

 

結局のところ、たいして効果のないポートフォリオを組んでくれるサービスに対して

お金を払う必要があるのか?ということになります。

 

長期にわたって投資をする場合、平均すれば年5~10%程度の収益になります。

ウェルスナビのようにETF分散投資する場合、5%ぐらいの収益ではないでしょうか?

10%の収益を継続できれば、プロの投資家として生きていけるレベルです。

がっかりするかもしれませんが、投資ではこの程度しか稼げないものです。

 

この少ない収益に対してウェルスナビの手数料1%がかかると

収益は4%になります。

さらに、税金がかかると1/5を持っていかれるので3~3.5%程度です。

 

手数料の1%は確かに大きな数字ではありませんし、

銀行預金と比べれば十分に利益はでています。

 

でも、あなたがリスクをとって得られたの利益の

20%を支払ってもいいんですか?

税金と同じくらいの手数料を払ってもいいんですか?

 

ウェルスナビは預金さえあればリスクなしで1%もの手数料をもらえるんですよ。

 

ウェルスナビ株への投資

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自分では使うべきではないロボアドバイザーですが、

このサービス自体は悪いものとは思っていません。

 

このため、投資先として考えてみましょう。

 

以下の観点で見ていきます。

 

・株価チャート

・ウェルスナビの可能性

・ウェルスナビの課題

 

株価チャート

 

長期投資の場合、チャートはあまり重要ではないですが、

無駄に高い価格で買うこともないので、最低限のチェックはしましょう。

 

ウェルスナビのIPO価格は1000円程度で

12/22の上場では1700円ぐらいの初値をつけました。

その後、ストップ高を続けて現在では2000円をオーバーしています。

 

後でも触れますが、ウェルスナビはサブスクリプション系のサービスなので

今後数年間は赤字が続く見込みです。

いずれ投資家に飽きられて株価が下がると思いますので、

株価の乱高下が収まるまでは待ちだと思います。

 

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ウェルスナビの可能性

 

ウェルスナビが今後ものびていく理由として2つ考えています。

 

・日本人の金融リテラシーは低い

・金融リテラシーが低い人にとっては手数料が安い

 

日本人の金融リテラシー

 

これはよく言われることですが、日本ではお金を投資するよりも

銀行に預金することが一般的です。

また、お金を稼ぐこと = 良くないこと のように考えられている節もあり、

投資の勉強をすることにも積極的ではありません。

 

その結果として、

 

よくわからないからウェルスナビに任せる

 

となっていると考えています。

 

こう考えるのは、投資をそれなりにやっている人の資金が

ウェルスナビに流れ込んでいるからです。

 

これはウェルスナビのプレスリリースですが、

SBI経由の預かり資産が300億円もあります。

 

prtimes.jp

 

 

これがどれくらい多いかというと、

ウェルスナビ全体での預かり資産が3000億円程度なので、

約10%がそれなりに投資経験のあるネット証券の利用者ということです。

もちろん、SBIがウェルスナビの株主になっているので

一生懸命宣伝しているという側面もあると思いますが・・・。

 

手数料が安い?

 

投資経験がそれなりにある人でもウェルスナビを使っているという話をしましたが、

逆に投資経験が全く無い人にとってウェルスナビはどういうものでしょうか?

 

ウェルスナビが提携している銀行の投資信託のランキングを見てみると・・・

 

レバレッジ型の日経225投信

インデックスファンドだけど信託報酬0.5%

信託報酬1%以上のアクティブファンド

毎月分配型

購入手数料〇〇%

 

なんかすごいなと思います。

これを見ているとウェルスナビはかなり良心的だと思います。

 

こういった理由でウェルスナビは伸びるだろうなと考えています。

 

ウェルスナビの課題

では、将来有望そうなウェルスナビに課題はあるのでしょうか?

以下の2点が課題だと思っています。

 

・しばらくは赤字が続く

・手数料が下がる

 

しばらくは赤字が続く

サブスクリプションの企業に共通する課題ですが、

最初のうちは赤字が続き、場合によっては黒字化できません。

 

例としてビープラッツ【4381】のチャートをお見せします。

 

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2018年にIPOの、サブスクに必要なサービスの基盤をサブスクで提供する会社です。

株価がかなり乱高下していますが、それもそのはず。

上場から2年以上がたっていますが、いまだに安定した黒字を出せていません。

 

サブスクは最初こそ赤字が続きますが、

上手くいき始めれば安定的に成長し続ける夢のビジネスモデルですが、

実際は簡単ではないんですね。

サブスクがすごいのではなく、ネットフリックスなど初期の会社がすごかっただけ

かもしれませんね。

 

ウェルスナビの現在の預かり資産と経費を見る限り、

少なくとも2~3年は赤字が続きます。

軌道に乗って黒字化すればいいですが、少なくとも現在の株価は割高だなと感じます。


手数料が下がる

 

ロボアドバイザーが良いサービスで企業が儲かるならば、

もちろん他社も参入してきます。

そうすると、手数料競争になってあまり儲からなくなってきます。

実際、ネット証券がそうじゃないですか?

 

ウェルスナビのライバルは既に出てきていて、

代表的なものは以下の4つです。

 

・お金のデザイン「THEO」

FOLIO

楽天証券 「楽ラップ」

マネックス証券 「ON COMPASS

 

実際、これらの中でTHEOは手数料の安さを売りにしています。

 

theo.blue

 

THEOのように預ける資産が増えるほど手数料も下がると

黒字化は今以上に難しくなってしまいます。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

記事のポイントは以下の通りです。

 

〇ロボアドバイザーは使うべきでない

 ・同じことをするのは難しくない

 ・ポートフォリオの組み換えはあまり効果がない

〇ウェルスナビに投資するのはあり

 ・金融リテラシーが低い人にサービスが受け入れられる

 ・他の金融商品と比べれば手数料は安い

〇ウェルスナビ株の課題

 ・まだ株価が安定してない

 ・黒字化に時間がかかる

 ・手数料競争がリスク

 

投資は自己責任、自己判断で。

この記事を読んでロボアドバイザーを使うのも使わないのも、

ウェルスナビに投資するのも投資しないのも

あなたの自由です。

よく考えて自分で納得できる良い投資を続けていきましょう。